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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【ある一日】

山岸 敦
 SICPでものづくりを行う過程では、当たり前ですが、生きものについて今何がどれだけわかっているかを調べる作業が大事になります。本やインターネットで調べることも多いですが、思いを込めて自分の仕事を話して下さる研究者の方への取材はやはり欠かせません。最近では、小田ラボの金山さんが報告された学会に私も行きました。学会を取材(というより学会で発表する研究者を取材)する時は、現地でこれはと思う発表に出会ったらさりげなく演者の後をつけて、タイミングを見計らって声をかけます。ポスター発表なら最初から1対1で質疑応答できるのですが、取材目的であることを告げるにはやはりタイミングを考えます。発表者は多くの研究者と情報交換したいはずですから、私のわがままで時間をとるわけにはいきません。ちゃんと話を聞きたい相手には、後日あらためて取材を申し込むことになります。というわけで、特殊例を除いて取材はアポを取るのが大原則。研究室に「飛び込み営業」することはまずしませんが、先日はその滅多にしないはずのことを1日に3回もしてしまいました。
 もともとその日は、新人スタッフ和田さんの初めての取材に付き添うため、某大学某キャンパスに朝から出かけていました。10時にアポを取り、昼過ぎに無事終了(その成果は62号の季刊生命誌で明らかになります)。そのまま館に戻るつもりでしたが、せっかく外勤をしたのでここから電車で30分ほどの某大学某本部キャンパスに向かうことにしました。昨年からメールで取材のお願いをしていながらご多忙のため実現していない先生に、このまま自然消滅?するよりは私の熱い思いを直接伝えてあわよくば、、、と、最後の手段に賭けたのです。突然出現した私を見て苦笑いされながら、しかし「残念ながら時間がなく、、、」とのこと。私も突然の訪問の非礼をお詫びし、どうか将来ご検討をとお願いをしました。この間数分足らずの出来事でした。
 さて足を伸ばした割にはあっさり用件が済んでしまったため、気を取り直してさらにキャンパスをめぐりました。SICPのサマースクールに参加し、大学院生として研究をしながら表現への興味を持ち続けていた某さんが、この大学に新しくできた研究センターで働くことが決まったという連絡をもらっていたのを思い出したのです。だいたいの場所は知っていたのでまたノーアポで行ってみると、実は今日が引っ越しの日で、スタッフの方が総出でコンピュータのセッティングや配線をしていました。忙しいのに突然すみませんと言いながら、新しいソファーで休ませてもらいました。
 さてこのセンターを出てもまだ時間があります。ここから近くの研究所に、展示に使う研究映像を以前いただいた先生がおられます。そういえば直にお礼を申し上げたことがなかったと都合の良い?理由を考えついて、近くのコンビニで菓子折を購入して向かいました。突然の訪問にもかかわらず先生は快く応対して下さり、嬉しいことに研究の最新情報を2時間近く話して下さいました。この突撃取材の成果は、、、いずれご紹介できると思いますので楽しみにお待ち下さい。

 [ 山岸 敦 ]

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