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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【~私の生命誌ガイド~ 全体を支える個性】

2019年2月1日

村田 英克

一昨年の三月より生命誌研究館にて展示ガイドスタッフとしてお世話になっております、竹内啓一と申します。この度、生命誌研究館を卒業することになり、ご挨拶をさせていただきます。

私はこの二年間、表現セクターのガイドスタッフとして皆様のご案内等をさせていただいておりました。特に来館者の皆様に一番触れる機会が多いスタッフとして「生命誌」を「表現」することに努めてまいりました。

その中で私が重視してきたのは「個性」です。研究館の展示というものは根本的には一貫しています。それは「我々も地球の一員で生きていることを考える」というメッセージです。ですから、展示内容自体は(常にパワーアップをしていますが)毎日変わるようなものではありません。それを解説している我々の話す内容もそのままだと似た物になってしまいます。

しかし、実際はガイドする人間によってその解説内容は千差万別です。展示内容は一つでも、自身のバックグラウンドによって、伝え方は変わってくるのです。それはオーケストラが同じ曲でも指揮者やその解釈によって音が変わってくるように、科学も確固たる動かぬ真実がありながら、表現が変わってくるのです。それは、私を含めた表現セクターメンバーの普段の生活や趣味、経験で変わってくるのでしょう。

私が次にお世話になる職業は直接自然科学が関わることはありません。しかし、私が自然科学分野で、そしてJT生命誌研究館で経験し学ばせていただいた内容はきっと私の個性となって私の身についた物となっていると思います。そういう意味では私はずっと生命誌研究館の一員なのだと信じています(勝手にですが(笑))。

これまで、約二年という間でしたが、本当にありがとうございました。そして、これからも地球という「生命誌の一員」としてよろしくお願いいたします。

[ 竹内 啓一 ]

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