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生態学・行動学 進化学 コンピュータ 動物 北海道、東北
  生物の進化を様々なレベルから解明する
顔写真
氏名   河田 雅圭
name Masakado Kawata
e-mail kawata@mail.cc.tohoku.ac.jp
住所1 東北大学大学院生命科学研究科
住所2 生態システム生命科学専攻進化生態科学講座
telephone 000-0000-0000
facsimile 000-0000-0000
住所3
 かわた・まさかど/1958年香川県生まれ。帯広畜産大学で獣医学を学んだ後、北海道大学大学院農学研究科で野ネズミの繁殖生態の研究を行いました。そのころ、進化生物学の一般的な問題に興味を持ちました。その後、静岡大学教育学部をへて、現在、東北大学で生態・進化の講座で研究を行っています。
 研究材料は、ネズミ、魚、貝、昆虫、甲殻類など様々ですが、一貫して扱っているテーマは、進化的・生態学的な現象における個体レベルと集団レベルとの相互作用です。たとえば、生物個体の間の相互作用が、どのように遺伝子の頻度の変化、個体数動態、群集の安定性、集団の分化などに影響しているのか、というような問題です。
 また、遺伝子、個体、集団、群集、生態系という生物の異なるレベルの現象をどのように関係づけていかばよいのか、という問題を大きなテーマとして扱っています。アプローチとして、分子レベル、個体レベル、集団レベルで実際の生物を扱うと同時に、個体ベースモデルとよばれるコンピュータシミュレーションモデルによる進化予測を行っています。

 ときおり、他の研究室といっしょにサッカーをやっています。また、清水エスパルスを応援していますが、仙台ではベガルタ仙台の試合を観戦しています。
 生物学の多くの分野は、生物の様々な性質が“どのように”なっているのか? また、“いかに”機能するのか?という問いに答えようとするものです。しかし、“なぜ”そうなっているのか?という問いに答えられるのは進化生物学です。

 進化のメカニズムを解明するためには、分子生物学の成果だけでなく、集団遺伝学や生態学などのマクロなレベルを扱う分野の研究が不可欠です。ミクロな現象を扱う分野とマクロな現象を扱う分野の学際的な研究が今後ますます必要になってくると思います。
もっと詳しく知りたい方へ
スライド、この一枚
  特徴的な進化様式をもつ生物の進化機構の解明を行いながら、コンピュータシミュレーションなどにより一般的な生物の多様性の進化のメカニズムを探求しています。

(A)北海道に棲むヒメマイマイというカタツムリです。このカタツムリには図にあるように角があり扁平なカドバリマイマイという集団があります。この扁平なカタツムリは北海道の石灰岩地域の2カ所で独立にみられます。ミトコンドリアDNAによる系統推定から、この2カ所のカドバリマイマイは独立に角のないヒメマイマイから進化したことがわかりました。また、この扁平とい形質と角があるという形質は独立に複数の遺伝子に支配されているということが推測されました。

 このカタツムリの研究は 、特徴的で、一見不連続な形の進化が急速に起こっているという現象(これまでよく知られてはいますがその機構についてはよく分かっていません)を説明する上でのモデル生物になると思われます。

(B)はAとは対照的に、1億7千万年以上ほとんど形を 変化させていないカブトエビです。私たちは、これまで、形態はほとんど同じでも、数百万年前に分岐している系統が複数共存していることを明らかにしたきました。現在、なぜ形が変わらないのかという問いアプローチをするために、カブトエビの背甲の発生に関わっている遺伝子の比較を行っています。

(C)たとえばアフリカの湖に生 息しているシクリッド科の魚は、短い時間に多くの種(繁殖が隔離された集団)が形成されてきました。私たちは、個体ベースモデルと呼ばれるコンピュータシミュレーションを用いて、雌が雄の形質(色など)を選ぶことによって(性選択)どのように集団の分化(種分化)が生じるかを検討予測しました。 Cで示してあるグッピーも、雌には雄の特定の色や模様を好むという性質があります。しかし、グッピーではシクリッド科の魚と違って、ほとんど集団が分化していません。 現在この問題を検討するために、グッピーの行動実験をはじめています。

(D)は、個体ベースシミュレーションの様子を示したものです。個体ベースモデルでは、生物個体の遺伝子、行動、位置などを仮想個体に組み込んでシミュレーションを行うものです。それによって個体の間の相互作用がどのように進化プロセスに影響するのかを検討できます。図の中の点は、各個体の位置を示していて、異なる色は食べる餌資源が異なることを示しています。このシミュレーションでは、空いたニッチ(利用されていない餌や資源)の存在が生物の種分化(繁殖隔離)の進化を促すかどうかをシミュレーションしたものです。実際の生物で得られたデータをもとにシミュレーションを行い観察された現象の要因をさぐる場合と、全くの仮想的な状態を想定してシミュレーションを行う場合とがあります。
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