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![]() 我々の研究室では、運動制御と記憶保存に関係する神経機構の究明に焦点をあてています。運動制御において、脳は、外部から受容した刺激に依存して、一連の秩序だった運動を指令します。この制御には、大脳基底核と呼ばれる複数の脳領域を連絡する神経回路が重要な役割を持っています。大脳基底核の機能異常は、パーキンソン病やハンチントン病の発症と関係します。我々は、大脳基底核の活動に神経伝達物質のドーパミンが必須の役割を持つことを遺伝学的に明らかにしてきました。 現在、ドーパミン神経の活動の調節およびドーパミンに依存する大脳基底核の活動制御に関する分子神経機構の解明に取組んでいます。また、記憶の保存には、複数の脳領域(大脳皮質、海馬、扁桃体など)における神経活動の相互作用が必要であると考えられています。我々は、長期記憶の保持に神経伝達物質ノルアドレナリンが本質的な役割を持つことを遺伝学的に見出しました。現在、脳内で記憶を保存し、修飾する仕組みの理解へ向けて、ノルアドレナリンによる記憶保持の神経機構およびその情報伝達の分子機構の解明に取組んでいます。 このような脳機能の仕組を解明するためには、個体レベルの遺伝子操作技術が必要です。我々の研究では、主に、2種類の遺伝学的研究手法を用いています。 第一は、イムノトキシン細胞標的法と呼ばれ、神経回路から特定の神経細胞を除去する手段です。目的の細胞の除去による動物の行動や生理変化を調べることによって、複雑な脳機能における個々の神経細胞の役割を明らかすることができます。 第二は、脳領域や神経細胞タイプに特異的な遺伝子破壊法です。条件的な目的遺伝子の破壊は、脳機能における遺伝子機能の詳細な理解を可能にします。このような新しい個体レベルの遺伝子操作技術は、我々の研究室における運動制御や記憶保存の研究にとって強力な実験手段になっています。 |
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