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進化学 植物学 植物 関東
  植物の性決定遺伝子の単離を目指して
顔写真
氏名   松永 幸大
name Satihiro Matsunaga
e-mail sachi@k.u-tokyo.ac.jp
住所1 東京大学大学院新領域創成科学研究科
先端生命科学専攻植物生存システム研究室
住所2 〒270-8562 柏市柏の葉5-1-5生命棟601
telephone 0471-36-3678
facsimile 0471-36-3674
住所3
まつなが・さちひろ/昭和44年9月5日、東京(青山)生まれ。筑波大学附属駒場中高を経て東京大学 に入学。東京大学理学部植物学教室卒業後、東京大学大学院理学系研究科に進学。現在、東京大学大学 院理学系研究科生物科学専攻博士課程在籍。平成7年より日本学術振興会特別研究員。
 熊本県八代郡竜北町出身の父母の影響により幼少 の頃より自然の営みに興味を持ち、小学生の時から生物学者を志す。筑駒時代は生物部の活動に熱中し、顕微鏡下の世界の虜になる。大学院進学後は黒岩常祥教授、河野重行助教授の指導の下、雌雄異株 植物メランドリウムを用いて植物の性分化、性決定の機構を分子遺伝学的手法を用いて研究している。 植物の性を研究し、花の美しさの秘密に一歩でも近づければと考えている。研究は仕事を通して自己を 理解し表現することができる数少ない職業の一つだと思う。好きな言葉は自由闊達と克己。 趣味は釣り。バスやトラウトのルアー釣りから鮎の友釣り、海のボート釣りまで幅広くこなす。週末には自然との触れ合いを求め、海川湖に繰り出す。写真は平成8年4月29日に八丈島で釣り上げた56センチ、2.7キロのメジナ(グレ)。
 平成12年4月より東京大学新領域創成科学研究科助手。
なし
もっと詳しく知りたい方へ
スライド、この一枚
 

美しく咲く花を観察するとみんな雄しべと雌しべを持っている両性花である。しかし、植物の中にも我々(男と女)と同じように雌雄異株の被子植物が全体の数%程度存在している。XY型の性染色体を持つ雌雄異株植物の一種、ナデシコ科草本植物メランドリウム(Silene Iatifolia ssp.alba)は形態的に雌雄で異なるのは花だけで、ホルモンや環境要因で性転換することはない。哺乳類と同じように性染色体の分配だけで、性が遺伝的に決定されており、Y染色体上には強力な雄性決定遺伝子が存在していると推測されている。
 
  雄花の形成に関わる遺伝子がY染色体上にあるかもしれないと考え、雄株の蕾で特異的に発現している遺伝子を単離した。単離した遺伝子(MROS)は花粉形成の際に栄養を供給するタペータム細胞や葯壁、花粉などの雄の生殖器官で特異的に発現していた。写真はそのうちの一つMROS2遺伝子の葯における発現を in situ hybridization で調べたものである。青紫色のシグナルがMROS2の転写産物の蓄積している部位を示す。若い葯(B2)ではシグナルが見られないが、成熟期の葯(B3,B4)では葯壁やstomium(葯壁がくびれているところ)で転写産物の蓄積が見られた。さらに開花直前期の葯(B5)では花粉内に転写産物が見られるようになった。MROS遺伝子は雌雄のゲノムにもあり、雌株では発現は抑制されている。Y染色体上にMROS遺伝子発現のスイッチを入れる遺伝子があるのかもしれない。
 現在のところ、植物の性染色体上にあって、性決定や性分化に関わる遺伝子はまだ見つかっていない。そのような遺伝子を見つけ、植物の性の在り方について、遺伝子レベルでの理解を深めたいと思っている。

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