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神経科学 生態学・行動学 霊長類 ヒト 近畿
  見たものを理解するときの脳の働き
顔写真
氏名   中村 克樹
name Katsuki Nakamura
e-mail knakamur@pri.kyoto-u.ac.jp
住所1 京都大学霊長類研究所 行動神経研究部門
住所2 〒484-8506 愛知県犬山市官林
telephone 000-0000-0000
facsimile 000-0000-0000
住所3
なかむらかつき/大学生(京都大学理学部)のとき吉澤透、七田芳則両先生のもとで、眼の網膜にあるロドプシンという物質が光をとらえるの仕組みを知ろうとしたのが研究生活のはじまり。その後高度な精神機能(感情、認知、記憶など)に興味を持ち、大学院(京都大学理学研究科)では久保田競先生(霊長類研究所)のもとでサルの神経細胞の応答を調べはじめた。大学院在学中に霊長類研究所の助手に採用され、現在にいたる。合衆国プリンストン大学のチャールズ・グロス先生の研究室に留学。 
 私たちのおこなっている高度な精神活動(知・情・意)は、すべて脳の働きで実現されています。脳がどのように働くことによって高度な精神活動、例えば、人の顔を見て「誰々さんだ」と認識したり、小さな頃の記憶を鮮明に持ち続けたり、嬉しい・悲しいといった感情を生み出すのでしょう?こうした疑問の答えを探そうと脳の研究をしています。現在興味を持って研究していることは大きく以下の3つです。
<複雑なもの対象を見て認識する脳の働き>
私たちは、非常に複雑な対象を見て認識することができます。「人の顔だ」、「自動車だ」「桜の花だ」と認識することは非常に容易くて、脳が一生懸命働いていると自覚できないほどです。しかし、同じことをロボットにさせようとするとその難しさが良く解ります。脳のどの場所がどのように働くことによって複雑な対象を見て認識することができるのでしょう?家族の顔を多くの顔から区別 したり、自分の家を他の家と区別したりできるでしょう?人間やサルを対象に脳の働きを調べています。
<コミュニケーションに関わる脳の働き>
社会生活を送る上で他人とコミュニケーションをとることは非常に大切です。言葉を使ったり、表情や身ぶり、声の抑揚などを使ってさまざまなことを相手に伝えます。脳のどの場所がどのように働くことによってこうしたコミュニケーションが可能となっているのでしょう?人間やサルを対象に脳の働きを調べています。
<異なる種類の情報の統合の仕組み>
さまざまな感覚情報を脳は受け取っています。眼からの視覚情報、耳からの聴覚情報、皮膚からの触覚情報、鼻や口からの嗅覚や味覚の情報などがあります。私たちが自分の周りの環境を正しく理解し、環境に応じ適切な行動を行なうためには、こうした異なる種類の情報を脳が上手く統合する必要があります。どのような仕組みで脳は異なる種類の情報を統合しているのでしょう?サルを対象に脳の働きを調べています。
もっと詳しく知りたい方へ
高次視覚機能の脳内機序 -視覚対象の認識-
スライド、この一枚

 私たちがさまざまな視覚対象を正しく認識するときに、脳のどこがどのように働いているのでしょう?これまでの研究から、現在次のように考えています。眼で受け取られた光の情報が、外側膝状体というところを経由して、後頭葉にある第一次視覚野に伝えられます。第一次視覚野を含む視覚領野(図の青色の領域)で、視覚像の輪郭を形成する線分の傾きや色などの要素が細かく分析されます。次に対象によって各々の専門領域が存在し、そこで対象の特徴が分析され知覚されます。例えば、顔の分析は右大脳半球の紡錘状回と下側頭回(図の黄色の領域)でおもに行われ、風景の分析は両半球の海馬傍回から後頭-側頭境界領域にかけての領域(図の緑色の領域)でおもに行われます。他にも、文字の分析に関与する脳の領域なども知られています。さらに、記憶と照らし合わせて良く知っている人の顔(家族や友だちの顔)や風景(故郷や今住んでいる街の風景)を認識するときには右大脳半球の側頭極(側頭葉の前端部分、図の赤色の領域)が働きます。下の図に描かれているのは大脳を右から見たところ(左側)と下から見たところ(右側)。図に示した矢印は予想される情報の流れを示します。
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