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発生学 細胞生物学 ショジョウバエ 動物 近畿
  動物のからだのでき方:細胞の動きをビデオで見る
顔写真
氏名   小田 広樹
name Hiroki Oda
e-mail hoda@brh.co.jp
住所1 大阪府高槻市紫町1-1 JT生命誌研究館内
住所2  
telephone 0726-81-9751
facsimile 076-81-9757
住所3
おだ・ひろき/ 高校の時の生物の授業で何となく生物学はおもしろいのではないかと感じ(たぶんその時の先生の話がうまかった)、大学になったら生物学を勉強するぞと思って大学に入った。しかし、大学に入っても大して勉強したわけではなく、テニスに明け暮れ、ただ生物の勉強をしたいという気持ちだけが自分の中にあったような気がする。状況が一変したのは、幸運にも大学院の試験で竹市雅俊博士の研究室に受かってからである。そこで、竹市雅俊博士、上村匡博士の指導で、ショウジョウバエを用いた細胞間結合分子の研究をスタートさせた。多くの人がマウスやニワトリなどの脊椎動物を研究の対象にする中、図らずもショウジョウバエという無脊椎動物(昆虫) を使うことになったことが今の自分の考え方に大きく影響を及ぼしていることは間違いない。大学院時代5年間の私の最大の成果は、無脊椎動物で初めてカドヘリンと呼ばれる細胞間結合分子 (この分子はもともと竹市雅俊博士が脊椎動物で発見した)を発見したことである。その当時、自分の研究も含め、実験動物を使った様々な研究からわかりつつあったことは、多くの多細胞動物の体は形は違うけれど分子のレベルで見ると同じような仕組みでできているんだということであった。この普遍性には驚かされたし、ショウジョウバエを研究対象にする意味もそこにあると信じていた。
 しかし学位を取得後5年近く現職で研究をしてきて今、私の考えは全く反対の方向に変わった。「昆虫、エビ、貝、ミミズ、ヒトデなど。どうしてそんなにいろいろな形の動物がいるんだろう?」という最も素朴な疑問が私の頭の中に膨らんできた。この動物の多様性の問題に対する分子生物学的な研究は、世界的にもまだ始まったばかりである。現在、多くの生命科学の研究がヒト(医学) に向かっているが、ヒト以外の動物をもっと知ろうという試みは、人類の将来を考えたとき、医学以上に重要であると信じている
 ヒトを含め現存の生物は、40億年以上の地球の歴史の上に成り立っているものです。生物学は、このとてつもなく長い時間に徐々に形作られてきた生命現象を理解しようとする人間の試みです。「生命の歴史を理解し、生命の将来を考える。」多くの人がそういう努力をすることが、よりよい人間社会をつくるのに重要なのではないでしょうか。
もっと詳しく知りたい方へ
スライド、この一枚

 物のからだはどうやってできるのだろうか? 確かに最初は受精卵という1つの細胞からスタートしているはずだけど、いつの間にか大人のからだに近い形になっている。それは原腸陥入と呼ばれる、非常にダイナミックな現象によって短時間のうちに、シンプルな細胞のシートからからだの大雑把な枠組みを作り上げてしまうからです。

 私は今までショウジョウバエを使って研究をしてきましたが、昆虫でも脊椎動物でも原腸陥入は起こります。スライドはショウジョウバエの原腸陥入の様子を時間を追って見たものです。最初は均一な細胞集団ですが、徐々に中心部の細胞の形が変わり、続いて脇の細胞がどんどん中心部に縮まりながら集まってきます。中心部に十分に細胞が密集すると、その部分が体の内側に折れ始めます(焦点面から遠ざかっていく)。最後には、表層に残った細胞が両脇から覆いかぶさって、開いた部分を閉じてしまいます。たった30分の間に、細胞がこんなに大きく動くのです。体の内部に入った細胞は中胚葉細胞と言って、筋肉や心臓になります。表層に残った細胞は外胚葉細胞と言って、表皮や神経になります。腸になる細胞も卵の別の部分から体の内部に入り込みます。写真だけでは細胞の動きはなかなか伝わりませんが、是非、私たちの研究室のホームページに載せてある動画を見て下さい。
 どんな動物にとっても、原腸陥入はからだの形を決める重要なイベントです。しかし、動物によって卵の形は異なるし、原腸陥入のしかたも異なります。つまり、それぞれの動物でからだの設計図が違うのです。この違いが進化の過程でどのように生じたのかを論理的に説明できるようになることが私の研究目標です。これから研究に使おうとして実験室で飼っている動物は、ハエ、コオロギ、エビ、フナムシ、貝、ミミズなどです。これら以外の無脊椎動物で、比較的簡単に飼うことができ、卵を得ることのできる動物があったら教えてもらえるとうれしいです
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