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![]() スライドの説明:胎齢20日の正常(左)およびPax6変異ラット(右)胎児の脳。Pax6 変異ラットでは嗅球が欠損している他、大脳新皮質、扁桃体、視床、小脳などに異常がある。 研究内容:基本的な生命の維持だけでなく、記憶、学習、情動などの高次機能を営む脳は、一体どのようにして出来上がるのでしょうか? 脳のもと(原基)は胎生期に外胚葉に形成される「神経上皮」といわれるシート状の組織です。これが巻き上がって神経管が形成される過程で、前後軸および背腹軸にそって「位置価」が決まり、この「位置価」がいわば「番地」のような役割を果して、それぞれの番地にそれぞれ個性を持った神経細胞が分化すると考えられています。またこの「番地」は分化した神経細胞が移動して最終目的地に辿り着いたり、軸索を伸長させて神経回路網を作り上げるときにも大切な目印になっています。つまり、様々な種類の神経細胞が決まった位置に配置され正確な回路網を作るためには、胎生期の神経管の中に番地ができ、その場所の個性が決まることが必要となっています。この過程を私たちは「パターニング」と呼んでいます。脳のパターニングやその後の神経細胞分化、神経細胞移動、軸索伸長などは、遺伝的なプログラムに基づいています。私たちはこのプログラムを明らかにする、すなわち分子の言葉でプログラムを語ることを目的として研究をしています。 特に私の研究室で現在取り組んでいるのは、初期の脳で領域特異的に発現するPax6 遺伝子が脳のパターニングに果たす役割です。Pax6の機能が失われた変異ラット・マ ウスの脳には神経細胞分化・神経細胞移動・軸索伸長などの異常が認められます。このような変異動物を材料として用いたり、神経管の中に直接的に外来遺伝子を導入する技術を用いることによってPax6を過剰に機能させたりすることにより、領域特異的神経細胞分化および神経細胞移動・軸索伸長などに対するPax6の機能について解析行っています。 |
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