研究員レクチャー

JT生命誌研究館の研究員が月に1回づつ、現在おこなっている研究について話します。
進行形の研究、そこで考えたこと、苦労話など研究を身近に感じる絶好の場です。
レクチャーの後には、質疑応答の時間をゆっくり取っていますので、研究をより深く知りたい方におすすめです。入場は無料、予約不要。質問歓迎です。お気軽にご参加ください。

次回の研究員レクチャー

日時
2012年5月19日(土) 14:00~
場所
JT生命誌研究館
講師
尾崎 克久 研究員 (チョウが草食を見分けるしくみを探るラボ)
タイトル
昆虫ゲノムからみた化学受容体研究の現状
内容
昆虫の味覚や嗅覚といった化合物の認識には、脊椎動物と同様に7回膜貫通型の受容体が働いている。昆虫の化学受容体遺伝子は、タンパク質が7回膜貫通型であるという特徴だけが共通していて、塩基配列やアミノ酸初列は類似性が極端に乏しいことが知られている。そのため、他の生物で見つかった遺伝子を手がかりとして、昆虫の化学受容体遺伝子を新規に探索することは困難である。現在知られている昆虫化学受容体は、ナミアゲハの産卵刺激物質(シネフリン)受容体以外は全て、全ゲノムが解読された昆虫に限りコンピューターを使って解析・発見されている。
 近年、ゲノムを解読する技術は驚異的な速度で発展しており、期間も費用も大幅に抑えられている。爆発的に増えているゲノム情報の中から、昆虫の化学受容体に注目して最先端の研究の現状について紹介する。

日時
2012年6月16日(土)14:00〜
場所
JT生命誌研究館
講師
小田広樹 研究員 (ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ)
タイトル
繰り返しパターンを生み出す動物の多様な戦略
内容
動物のからだには繰り返し構造が見られる。脊椎動物の脊椎や昆虫のからだの節(体節)などはその代表例である。それぞれの動物種は、繰り返し構造を様々に修飾して、例えば、触覚や脚、翅、骨格、尾などの形態的特徴を備えた機能性の高いシステムを構築している。生物進化では、生存競争に有利な機能性の高いシステムがひとたび獲得されると、安定的に維持される傾向にある。実際に、からだの軸に沿った繰り返しパターンの形成は、脊椎動物や節足動物のグループでしっかりと保守されている。
 しかし、形態が保守されながらも、その形態(繰り返しパターン)を生み出すための仕組みは大きく多様化してきたようである。私たちの最近のオオヒメグモの研究では、少なくとも3種類の異なった仕組みが存在していることが分かってきた。私たちは、繰り返し縞パターンの形成を一つのモデルケースとして、生物の多様化を支配する原理を探究したいと考えている。今回のレクチャーでは、このテーマに関する私たちの研究の最新情報を紹介したい。

2012年度研究員レクチャー予定

04月14日(土) 14:00~ 第1回 蘇 智慧 研究員/DNAから進化を探るラボ [ 終了 ]
05月19日(土) 14:00~ 第2回 尾崎 克久 研究員/チョウが食草を見分けるしくみを探るラボ
06月16日(土) 14:00~ 第3回 小田 広樹 研究員/ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ
09月15日(土) 14:00~ 第4回 龍田 勝輔 研究員/チョウが食草を見分けるしくみを探るラボ
11月17日(土) 14:00~ 第5回 岡本 朋子 研究員/DNAから進化を探るラボ
11月18日(日) 14:00~ 第6回 秋山-小田 康子 研究員/ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ
12月15日(土) 14:00~ 第7回 西原 あきは 研究員/カエルとイモリのかたち作りを探るラボ
01月19日(土) 14:00~ 第8回 橋本 主税 研究員/カエルとイモリのかたち作りを探るラボ
02月16日(土) 14:00~ 第9回 佐々木 瑞希 研究員/ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ

これまでの研究員レクチャー

  • 2011年度
  • 2011年度
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  • 2009年度
  • 2008年度
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