1-1 季刊「生命誌」

カードを楽しみ、細かな内容はWEBで読むというユニークな組み合わせの季刊誌です。

2006 Biohistory's Theme 年間テーマ「関わる」 第1回 第2回 第3回 第4回 年刊号

広がり、関わりを願って

 前回は50号の特集。一区切りをつけて、今回からまた新しい気持ちでのスタートである。文化、地域、産業、歴史…あらゆる営みを関連づけるのは人しかいない。産業や歴史が大きな顔をするのでなく主役は人。企業人と芸術家のみごとな連携が作った大原美術館を21世紀を意識しながら再創出している大原謙一郎さんの話には学ぶところが多かった。
 リサーチは藻と三内丸山遺跡。藻も含めて真核単細胞生物はいろいろな可能性を秘めており面白い。その中で、トレボキシアが多細胞化への道を考えさせてくれる。大噴火という住民には迷惑だけれど研究者にとっては、自然の実験となるという意味でありがたい現象を捉え、それが三内丸山の総合文化を創ったのではないかということを発見。土器の形式、花粉の分布、地層と従来別の学問の対象だったものを総合すると見えてくる自然と人の深い関わりが面白い。
 サイエンティストライブラリーは岡田節人前館長の第一弟子で日本の発生生物学研究のリーダーである竹市雅俊さん。細胞接着のメカニズム解明というと理屈っぽく聞こえるが、生きもの好きだからこそできた研究と断言。
 リニューアルしたホームページでの51号からの新しいスタート。更なる広がりと関わりを願っている。

生命誌ジャーナル目次

TALK 対話を通して

時都市 [地域が育む原点]
町衆がつくる21世紀の文化
大原謙一郎 大原美術館 理事長 
中村桂子 JT生命誌研究館 館長

RESEARCH 01 研究を通して

進化細胞細胞分裂の多様性を生み出すトレボキシア藻綱の細胞壁
山本真紀 専修大学/河野重行 東京大学

RESEARCH02

SCIENTIST LIBRARY 人を通して

人生細胞細胞から個体へ − 発生生物学の亜流と本流
竹市雅俊 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター長
ジャーナル記事のエッセンスが詰まった
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年間テーマ関わる 「愛づる」、「語る」、「観る」と動詞で考えてきたここ数年。今年は「関わる」です。生きていることは関わることであると言ってもよいでしょう。DNA、RNA、タンパク質などの生体分子も相互の関わり合いが重要です。「細胞社会」という言葉があるように、細胞はすべて相互に関わり合い、話し合っています。個体も同じです。人間の場合、それに加えて意識して作り出す関わりが大事です。言葉によるコミュニケーションです。しかしこの能力をもつが故に生み出した文明は、皮肉なことに時に関わりを絶ちます。どのような文明をつくり、どう生きることが人間の能力を生かすことになるのか。日常から、そして学問から考えていきます。

生命誌年刊号
『関わる』生命誌年刊号 2006
(B5版・216ページ)
定価:1,600円(税込)
発行:JT生命誌研究館
発売:新曜社
発行日:2007.05.01
『関わる』生命誌年刊号 2006  中村桂子 編集
季刊「生命誌」49号〜52号を一冊の本にまとめました。

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