BRH WORKS
みんなでつくる 「生命誌かるた」
4月の絵札公開中!
皆よりたくさんのご応募をいただきました「生命誌かるた」を月ごとに公開していきます。生きものを見つめ、考え、学べるような絵札をぜひご覧くださいませ。
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詠み人:煌
【小惑星探査機「はやぶさ2」】
リュウグウは、地球に接近する軌道を持つ約3億キロ離れた小惑星である。直径は約900m、色が黒く炭素が多いことから、有機物の発見が予想され「はやぶさ2」による探査目標に選ばれた。実際、はやぶさ2が回収したサンプルには、RNAに含まれる核酸塩基のウラシルや、生命の代謝に必要な補酵素ナイアシンなどが検出され、生命の誕生の謎に迫る生体物質の起源や進化を解き明かす鍵と期待されている。
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詠み人:プロトン
【染色体の基本単位ヌクレオソーム】
ヌクレオソームとは、真核生物の核の中でDNAをまとめる構造で、タンパク質のヒストンが8個からなる芯にDNAが2回巻き付いたものである。ヌクレオソームは、DNAをきっちりと束ねて保護する構造を作ると同時に、DNAの情報が利用できるよう緩やかな構造に柔軟に変化する必要もある。硬すぎず柔らかすぎない、中庸が大事なのだ。
永田
一個の細胞の中のDNAは、実は1.8mもあるんだって知ってましたか?こんな長い紐が、わずか10ミクロンほどの細胞のなかに仕舞われている。そのまま詰め込んだらもとに戻せません。ヌクレオソームを糸巻のようにして、DNAを巻き付けて保管しています。細胞は、なんてうまくできているんだと感激してしまいます。
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詠み人:ペルペル
【擬態と占有行動】
ルリタテハは翅の模様に特徴がある。表側には、「瑠璃」の名前通りの鮮やかな瑠璃色の帯模様が、裏側には灰褐色で細かい模様が入っており、樹皮や朽葉に擬態する。オスは、開けた地面や岩上など見通しの良い場所で翅を広げて止まって縄張りを張り、他のオスが接近すると飛び立って追い払う。
目立つこと、目立たないこと、どちらも大事…嗚呼、二律背反。村田
閉じると樹肌のようで、開くときらびやかに輝く瑠璃色の翅をもつルリタテハ。ルリタテハはとても象徴的ですが、矛盾や両面性を抱えているのが生きものですね。
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詠み人:久兵衛
【自切】
トカゲの尻尾の中には人間の背骨と同じように、小さな骨がいくつも連なった尾椎(びつい)がある。それぞれ骨の間に切れ目があり、周辺の筋肉もソケットとプラグのような構造で繋がっているので、力がかかると簡単に切れる。外からの力がなくとも自切することもあり、神経刺激や筋肉の収縮などがきっかけになるようだ。逃げる身軽さは、今日まで生きてきた強さなのかもしれない。
永田
尾は歴史的仮名遣いで書くと「を」なんですね。トカゲの特技とはその通りで、切れた尾はしばらく動き回っていますが、あれも敵の眼をそちらに釘付けにしておいて、そのあいだに逃げるためだと言われています。
中村
生命体を宇宙の中で考えると、大きな気持ちになりますね。私は、私たちの祖先細胞は地球で生まれただろうなと思いながら、でも宙とのつながりは感じます。
齊藤
はやぶさ2が小惑星リュウグウから持ち帰った砂の解析結果、楽しみですね。