季刊「生命誌」125号
進化を考える
DNAは個の形や機能についての「情報」が込められた分子であり、生きものの歴史のアーカイブでもあります。偶然に生じたDNAの変異が細胞を変え、個体を変え、世代を超えて集団に広がっていくという進化のプロセスは気が遠くなるほど複雑ですが、制約だらけに見えて時に驚くほどの飛躍を見せる生きものを知れば、このプロセスが確かに繰り返されて今があるのかもしれないと感じます。科学の知を踏まえて考え、自分の眼で自然を観察し、生きものの世界を表現することは、人間らしい営みの一つかもしれません。私たちにとって、生きていることの本質に近づく作業です。
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