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生命誌研究館とは

「生命誌」とは、人間も含めてのさまざまな生きものたちの「生きている」様子を見つめ、そこから「どう生きるか」を探す新しい知です。英語では“Biohistory”。地球上の生きものたちは38億年前の海に存在した細胞を祖先とし、時間をかけて進化し、多様化してきた仲間です。すべての生きものが細胞の中に、それぞれが38億年をどのように生きてきたかの歴史をしるすゲノムDNAを持っています。ゲノムDNAは壮大な生命の歴史アーカイブです。その歴史物語を読み解き、美しく表現することで、生きものの魅力を皆で分かち合い、生きることについて考えていく場が「研究館」“Research Hall”です。いのちを大切にする社会づくりに努める仲間になってください。

研究館のビジョン

〈生命論的世界観〉に基づく、ひとりひとりが幸せに生きるこころ豊かな社会をつくる。

生命誌から生まれた世界観

[図:生命誌から生まれた世界観]

研究は、世界観を生み出すための行為です。これまでの約300年間は、ガリレイに始まり、デカルト、ニュートンらが生みだした科学のもつ〈機械論的世界観〉が社会の基本にあり、分析すればすべてがわかると考えられてきました。そして、その成果を生かした人工世界は自然からどんどん離れてきました。ところが、近年の研究で、自然(宇宙・地球・生命)はすべて生成するものであることがわかってきました。生まれ出るものとして自然を捉える〈生命論的世界観〉が必要になってきたのです。生成する自然の中で私たちは「ヒト」という生きものとして生まれました。そして、ヒトの能力である脳や手、言語を生かして社会をつくり「人間」として生きています。〈発生〉・〈進化〉・〈生態系〉を背負った多様な生きものの一つとしての「ヒト」と、〈人生〉・〈歴史〉・〈社会〉を背負った多様な人間の中の「私」は、実は同じ存在です。生命誌研究館は〈生命論的世界観〉を支える「人間は生きもの、自然の一部」という認識に基づき、自然を知り、自然離れをしない、しかし人間独自の社会をつくっていくことが大切と考えて活動しています。

「生きている」を見つめ「生きる」を考える。

[図:生命誌研究館の活動]

生命誌研究館では「生きているとはどういうことか」という問いに向き合い、「38億年という長大な歴史をもつ生きもののつながりの中の人間」を考えています。活動の基本は、細胞がもつゲノムから発生・進化・生態系を読み解く生きもの研究です。そのような研究とその表現を通して、38億年の歴史をもつ生きものの中にある知恵を、私たちが日常をおくる社会に生かしていくための、新しい知の構築に努めています。研究者としてさまざまな学問や芸術とつながる活動と、社会の一員として日常とつながる活動を大切にしています。生命誌研究館は、すべての人に開かれ、すべての人に参加を求める、「生きている」を考える場です。