季刊「生命誌」121号
わたしたちの中の「わたし」
私は一人では生きられません。生きものとして人間として、社会の一員として生きています。その始まりは「あなたと私」。同種の個体が集まるだけでなく、個と個が関わり合い、生きのびてきたのです。個体をそれぞれ記憶し共感する脳の働き、生まれて最初の他者である母親とのつながり、アリをモデルにした個と集団の行動の研究から考えます。中村桂子名誉館長とのトークは分身ロボットで孤独を解消する吉藤オリィさん、サイエンティストライブラリーは生命をコンピュータにモデル化する金久實先生。共通するのは、人が自ら参加し紡ぐ理解は、AIに勝ること。「私たち」がつないだ生命の知恵です。
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