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研究員レクチャー 鋏角類のクモの体軸はどのように確立されるのか?その調節能力は?

詳細

日時

2017/09/16(土) 14:00〜15:30

場所

JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて

出演者

岩崎 佐和研究員(ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ)

参加方法

※参加無料
※事前申込不要

内容

 節足動物や脊椎動物を含む左右相称動物は全て、発生初期に確立される体軸(前後軸・背腹軸)に沿って複雑な体のパターンを作っていきます。しかしながら、体軸を確立するための分子的なメカニズムは動物の進化の過程で多様に変化してきました。例えば、脊椎動物の両生類では母性因子と精子の侵入点が将来の体軸を決定し、鳥類では最初の対称性を破るのに重力が関係することが知られています。一方、節足動物では昆虫のショウジョウバエで母性因子による体軸形成プロセスが非常によく研究されています。
 私たちの研究室では、節足動物の中でも進化的に早い段階で昆虫の仲間と分岐した鋏角類のクモを用いて体軸形成の分子メカニズムを研究しています。クモでは古くから重複胚が知られており、発生がある程度まで進んだ胚でも体軸を調節する能力があることも研究の魅力の一つです。レクチャーでは、これまでの知見に加え、次世代シーケンサーを用いて探索した最新の研究結果や、実験で得られた前方重複胚についてご紹介します。

 

レクチャーについて

JT生命誌研究館の研究員をはじめとするさまざまな分野の研究者が、探究と発見の日々をお話します。
進行形の研究、そこで考えたこと、苦労話など研究を身近に感じる絶好の場です。
レクチャーを聞いた後には、会場も一体となって話の輪が広がります。入場無料です。