図6-1 生殖細胞クローンと体細胞クローン
刷りこみの目印を詳しくみる。
a,c,dを写真でみる
 胎児期12.5日目の始原生殖細胞 (12.5PGC) の核ゲノムを移植して作製したクローンマウスは、初期胚で致死となる。最も発生したもので形態的に9.5日胚に相当する発生段階までしか発生しない。図には示してないが、より後期の13.5PGCや15.5PGCを用いたクローンでも同じ結果が得られた。この時期のPGCでは図5に示すようにゲノムインプリンティングの目印が完全に消去されている。このように父母由来の目印を全く持たない細胞の核からは、クローン技術によっても個体が生まれることはない。ところが11.5PGCからクローンマウスを作製すると個体発生能は大幅に改善し、ほぼ完全な11.5日胚まで発生する個体が現れる。この時期は、ちょうど父母由来の目印の消去がはじまった時期にあたり、まだ消去されていないPGCからほぼ完全に消去されたPGCまで、種々の中間段階のPGCが存在する。クローンを作るとき、おそらくまだ消去のはじまっていないものが、先の発生段階まで到達したと考えている(写真は理研バイオリソースセンター小倉淳郎博士の提供による)。

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