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SYMPOSIUM

開会宣言

昆虫4億年

永田和宏JT生命誌研究館館長
 

JT生命誌研究館では毎年テーマを設け、企画展示を開催しています。昨年は、チョウの幼虫の食草を植えた屋上庭園を舞台にした「食草園が誘う昆虫と植物のかけひきの妙」とし、同名の映画も上映しています。今年は、4部作で「生きものの時間」を展開します。第1期が「生まれるまでの時間」、第2期が「生まれてからの時間」。そして来年は、進化まで含めて時間について考えます。

 

生きものと時間は切っても切り離せないものです。私たちにも寿命があり、成長する時間があります。大事なことですが、意外と生命科学の分野で、正面から時間を取り上げることは多くありません。私たちの企画展にご期待いただければと思いますが、今回も「昆虫4億年」と題して、写真家の今森光彦さんにご講演いただき、同時に、昆虫写真展「今森光彦の時間」を開催します。昆虫の驚きに満ちた生きる術、他者との関わり合い、そして多様で美しい姿のもつ意味に思いを巡らせ、生命38億年の歴史について、考える契機としていただければ幸いです。

 

そして「里山」という言葉が日本でこれほど認知されたのは、今森さんが提唱された功績が非常に大きいと考えています。対談では、昆虫・人間・さまざまな生きものが生活する場所、時にせめぎ合いの中で生きていく場所としての里山の重要性を考えたいと思います。

写真:大西成明

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生命誌から生命科学の
明日を拓くⅢ

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シンポジウム

5/18(土)13:30〜15:45

虫の会(拡張版)第三回 「ピン留め」と「退縮」で作る昆虫の鋭い構造