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研究館より

表現スタッフ日記

2023.04.04

「食草園をきっかけに広がる世界」を目指して

暖かい春が来て、食草園も見頃を迎え始めました。食草園が一気に動き出しています。いたる所で新芽が出始め、花が咲き、アリやクモたちがせわしなく動き回っています。週末に数日見ないうちに一気に景色が変わったように感じるほどです。

土曜日に行っている「食草園ガイドツアー」では、ガイドスタッフと一緒に普段は開放していない食草園に入ることができます。ガイドをしていると、初めは名前も知らなかった草花たちとチョウとの関係を知った来館者の方の驚きの表情や、その後、それぞれの生きものたちに感心したり思いを寄せる時間にたくさん出会います。今まで名前を知らなかった「雑草」や「虫」が、「ギシギシ」や「ベニシジミ」といった名前だと知った瞬間に立ち会えるのはなんとも貴重で幸せな気持ちになります。

食草園は珍しい植物を植えた場所でも、チョウを育てている場所でもありません。植えているのはどこにでもある身近な植物で、そこに自然にやってきたチョウが卵を産み、幼虫が育つ、生きものたちの営みを見つめる場所です。食草園に出会って、生きものたちが築く関係を知って、今まで何気なく歩いていた道で、お家のガーデニング中に、「この前見た食草だ!」「これは食草かな?」と、日常の中で生きもののことを考える瞬間が少しでも増えれば、今まで見えていた世界が少しでも広がれば、生命誌研究館の食草園に携わるものとしてこれ以上の幸せはありません。

チョウをはじめたくさんの生きものたちが食草園に訪れる季節がやってきました。JT生命誌研究館にお越しの予定がある方は、是非館の屋上にある食草園にも足を運んでいただければと思います。