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研究館より

表現スタッフ日記

2026.05.01

ベランダ食草園日記

わが家のベランダは、チョウチョの通り道にあるようで、なんとはなしに色々食草を置いておりますと、毎年訪れるナミアゲハをはじめ、これまでにモンシロチョウ、キタキチョウ、ツマグロヒョウモン、ベニシジミ、セスジスズメなどが育って行きました。

とくにナミアゲハは頻繁に訪れます。お天気の良いお休みの日中など、不用意に、扉をガラガラと開けてベランダへ出るとびっくりしたチョウチョが逃げていきます。びっくりしたのはこっちだよ。といつも思うんですが、暖かい休日は、ナミアゲハのお母さんがベランダをうろうろしているところをよく見かけます。ということは、平日、私が研究館で仕事をしている間にも、お天気の日にはきっと訪れているに違いありません。

ベランダには小さな柑橘の苗の鉢植えがいくつか置いてありますが、だいたい、チョウチョのお母さんは、これから生まれてくるわが子のために、まだ若くて柔らかく食べやすそうな葉っぱを選んで卵を産みつけているようです。しかし、どう考えても葉っぱ足りないでしょ。という程たくさんお構いなしに産んでいくので、柑橘の鉢を少々増やしたりもしていますが、いたちごっこですね。昨年の秋は、やや大きめのマイヤーレモンの苗もひと鉢調達しましたが、こちらはちょっと立派な葉っぱで硬かったのかあまり人気がありません。

昨年は春から秋にかけて、本当にたくさんのアゲハの幼虫がうちのベランダで育って、ちょうど依頼のあった、夏休みの親子体験講座の会場で、孵化したばかりの幼虫から終齢幼虫、蛹、成虫まで一揃い、アゲハの成長段階が一目でわかる生体展示コーナーを設置して、来場した皆さんに喜んでいただくことができました。タイミングがよかったです。

しかし、途中、食草が足らずに幼虫のために他から柑橘の葉っぱを調達して与えたりと、けっこう大変だったので、今年は、予め、母チョウに、産んでいく卵の数を減らしてもらおうと考えて、ベランダで、1鉢を除き、他の柑橘の葉っぱにハッカ油をスプレーしてみました。母チョウは、味覚によって食草を識別しているはずなので、ミント味の葉っぱにしてしまえば卵を産まないだろうと考えたのです。しかし、これは浅はかであったようです。ガッツリ卵が産みつけられ、次々に孵化した幼虫が葉っぱをかじってスクスク育っています。今年もまた、葉っぱを分けてもらいに他所へ通わねばならないようです。