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2022.08.10

水爆実験とシガテラ中毒

ぱーぷりん

以前、大分前になりますが水爆実験のあと、シガテラ中毒が増えて食べられる魚が減ってしまったという事をテレビの番組でやっていました。人間のつくった兵器は人殺しの道具と言うだけでなく、後先考えずに自然からの恵みを壊し、愚かで悲しくなります。

2022.08.10

1. 齊藤わか(表現を通して生きものを考えるセクター)

シガテラはコロンブスの時代から記録されている海産物中毒ですね。シガテラについて長年研究されてきた安元健先生に当館が取材した記事がご参考になるかと思います。
https://brh.co.jp/s_library/interview/86/

記事の第5章では、シガテラの原因物質「シガトキシン」をつくっている藻類を発見するまでの経緯が語られています。
https://brh.co.jp/s_library/interview/86/#chapter5
シガテラ中毒の発生と水爆実験との直接的な関係は記事では言及していないので不明ですが、上の記事内容から推測されるのは、

ムルロア環礁の近くの島に水爆実験のモニタリングセンターが建設される
 ↓
島に港を建設するのに海底が掘られ、サンゴが大量に死ぬ
 ↓
死サンゴの表面に生育する石灰藻が増える
 ↓
石灰藻にシガトキシンをつくる藻類(Gambierdiscus toxicus)が付着する
 ↓
Gambierdiscus toxicusを食べた魚がシガトキシンを体内に蓄積する
 ↓
人間がその魚を食べてシガテラ中毒を起こす

ということが推測されるようです。核実験そのものが生きものに与える影響は計り知れませんが、その傍らで行われた人為的な開発が思わぬ結果を招くことがあるという、自然の複雑さを教えてくれる研究だと感じます。

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