その他
2025.08.04
ナミアゲハの帰巣本能について
くろまめ
庭に山椒の木があります。
数年前からナミアゲハが卵を産むようになりました。
最初の年は5個くらいから始め、今年は1度に20個程の卵を見つけては飼育し、これを既に4~5回程しています。
全部を自宅から放蝶した場合、蝶に帰巣本能があればかなりの確率で庭の山椒に産卵をしに来るのでしょうか?
そうなると自宅の山椒も食い尽くされ、この周辺のナミアゲハは増えるのではと心配になります。
そもそも人間の手で増やしていいものなのでしょうか?
小さいながらも生態系を崩してしまうのではないかと考えてしまいます。
2025.08.08
1. 尾崎克久(昆虫食性進化研究室)
色々と考察されていて面白いですね。
まず、ナミアゲハに帰巣本能のようなものは確認されていないと思います。
そもそも巣を作らないので、帰る巣がありません。
昆虫のメス成虫は、ある程度の時間飛んだ(飛翔筋を充分に動かした)という経験をしないと産卵しないということが知られています。この行動は、私の師匠(安藤
喜一・弘前大学名誉教授)の仮説では、「自分が幼虫だった時に食べ尽くした場所には産卵しないための、本能なのではないか」とおっしゃっていました。
ナミアゲハに関しては、趣味として人が採集したり飼育したりする程度でしたら、生態系への影響は心配する必要はないと思います。
2025.08.08
2. くろまめ
尾崎様
ありがとうございます。
ネットでは、育てた蝶に印をつけて戻ってくるか調べたとか書いてあるのもあるので疑問だったのです。
放蝶する時も自分が育った場所でなければ死んでしまうとか、人工的に育てたものは放蝶する事自体ダメとか、自然で生き残った個体が子孫を作らないと弱った遺伝子を持つのが増えるとか色々書いてあるので、何が本当なのかわかりません。
そんなに深く考えなくても良いのでしょうか?
2025.08.08
3. 尾崎克久(昆虫食性進化研究室)
>くろまめさま
人が育てたとはいっても、その地域の昆虫にその地域の植物を与えたものでしたら、野外のものとの違いがほぼないと思います。
その個体が、人に育てられなかったら生き残れなかったかどうかは、誰にもわかりません。