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みんなの広場

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2026.03.14

先生のご本読ませていただきました

かも

初めて沈黙の春にであったのは丁度先生と同じ頃で新刊で出版されて話題になった頃でした。私も企業に就職して、工場の公害防止、エネルギーなどの部門で仕事をして公害防止管理者や電気、ボイラーなどの資格を取りもっぱらエネルギー環境対策などに担当してきました。当時公害という言葉が出始めの頃で排水の水質規制や大気汚染の防止などが一気に必要になった時代でした。
四日市の大気汚染や、大都市圏の都市下水の対策なども具に勉強しました。別の企業でしたが、水俣病の原因になった水の電気分解施設なども実際に見学したりもしました。巨大な銅製の導体にに繋がった大量の水銀の池に水が満たさされて水素を作る施設でした。公害防止の水処理、大気汚染の防止など全てが日常のテーマでしたから其の実態は具に見てきました。
以前にも書きましたがDDTとBHCは生活実需品でした。人畜無害というのが謳い文句でした。水田での農薬の空中散布も普通に通学路から見える風景を見ながら通学していました。
今回読み直してみて、確かに農薬の害は減り生物系の農薬などが増えて安全になったけれども、農業をする上で、病害虫という始末の悪い生物を向き合っていかねばならないことに変わりは無く、何れにしても大量の農薬を使って害虫を駆除し、有害な細菌を殺さなければ成立しないことは変わりが無いのです。無農薬で有機栽培で80億の地上の人類の生存を維持することは不可能だからです。
その意味において、新しい道はないのだとの実感を新たにしました。何れほどに安全無害であろうと自然由来のものであろうと害虫を殺すことにおいて変わりが無いからです。
エネルギー問題も深刻です。それでも原子力は駄目だと私もお思います。放射線が生物のDNAに作用して遺伝子を書き換えてしまうからです。それが癌です勿論自然界にも放射線も宇宙線もありますが其の濃度で生物種は進化をしてきたのです。

2026.03.21

1. かも

やはり、私の真意はご理解いただけなかったようですね。
沈黙の春を読んだときの私の印象も、半分同意、半分反論という感じでしたから、今回の書き込みにもそんな思いが見え得たのでしょう。
それは私が農民の子供で農村に育ち、日々農民が病害虫と必死で戦っている経過を具に見てきたからです。
私が小学生だったある年に、冷害といもち病に襲われて見渡す限りの水田が8月に青建ちで全く穂孕みせず一面につんとした稲藁の田んぼを見たことがありました。
悲惨でした。高学年の児童が、明日は鎌だけ持って来いと言われておにぎりと鎌一つで学校から田んぼに出かけて青い稲刈りをしたことがありました。そんなときに現れた農薬の効果は絶大でした。
手にも負えない病害虫がいなくなりもう不作もないと喜べるものでした。薬剤メーカーは人畜無害を詠い残留毒性もないというのが第一の宣伝文句だったから頭から農薬をかぶって真っ白になりながらヘリに農薬を積み込んで空中散布を各地同時に全面的にやったのです。散布をしない地域があればそこで発生した害虫がせっかく農薬を撒いた地域に侵入してしまうからです。
農民は安全だと信ずるしかなかったのです。
まるで農民が好んで害毒を振りまいたかのように言われるのは全く心外だったのです。
その後の強毒性のパラチオンや水銀製剤が使われて農民のも被害を受け、命を落としてきたのです。
沈黙の春から、残留毒性や、生物濃縮などの知見が広まり低毒性の農薬になり今日に至っています。それでも今でも病害虫な同じように存在します。無農薬では農作物は育たないし、有機栽培では生産量が確保できないのです。
今、ネオニコチノイド系の農薬がやり玉に挙がっていますがこれも代替がありません。低毒性化が進んで効く農薬がなくなってしまっているからです。無農薬であれば高くても良いと考えるのは金持ちの傲慢と独善です。
病害虫と戦って勝ち抜かぬかなければ、人類の生存が維持できないのです。
終わりのない戦いです。レイチェル・カーソンもその答えは教えては呉れませんでした。勝ち抜くしかないのです。高い米は貧者の敵です。

2026.03.21

2. 中村桂子(名誉館長)

かも様
 おっしゃりたいことは理解しているつもりです。東京生まれですので、本当の農業は体験しておりません。「生命誌」を始めてから、「人間が生きものであることを考える」基本に農業があることに気づき、農業高校、小学校農業科などで、農業関係の方たちに教えていただいているに過ぎません。その中で、ここ数年急速に動いているのが、「土」への関心であることが分かってきました。複雑で理解が難しい土の研究が進んだこと、これまでの農業で土が劣化していることの二つが重なってのことです。そこから、世界中で今動いているのが、「大地再生農業」であることが見えてきました。これまでの有機農業とは違う、土を理解しての農業で、多分これからの農業の基本になるだろうと思わせる動きです。先にも申しましたように、農業の専門家ではありませんので、興味深い動きとして見ているだけですが、生命誌が求めている「本来の道」を考えると、これが「本来の農業」に見えることは確かです。日本でも、動きが出てきましたので、学んでいきたいと思っています。北海道で見せていただいた農場は、楽しい場でした。もちろん、問題はたくさんあり、工夫を重ねる毎日だとおっしゃっていましたけれど。
 土の力を使うという動きに注目したいのです。現在の農業を否定することではありません。食べものは大事な課題です。また、お考えをお聞かせ下さい。
                       中村桂子

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