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今号テーマ

生きものは遊びが得意

「遊ぶ」という言葉の中に含まれるさまざまな意味を探っていくのは楽しい作業です。

対談の阿形清和さんは、研究についてよく話し合う仲間ですが、今回はサッカーという切り口を含めて熱く語り合い、裾を広げ遊びを許すところからこそ本格的な知が生まれるという点で同意しました。

リサーチは、絶滅したけれど空中へと飛び立つトリにつながった恐竜と、荒地でも育つ生殖のしくみを開発して繁栄した被子植物。絶滅と繁栄と一見両極端ですが、どちらにも次へとつながる生きもののゆとりが見られます。

サイエンティスト・ライブラリーは、モデル植物シロイヌナズナを日本に根づかせた岡田清孝さん。よい成果を出すには研究者層の厚さが必要で先駆者の役割は重要です。(中村桂子)

TALK

心ゆさぶる生き方を追い求めて

阿形清和京都大学大学院教授
中村桂子JT生命誌研究館館長

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SCIENTIST LIBRARY

岡田清孝自然科学研究機構 理事 / 基礎生物学研究所 所長

シロイヌナズナで花開いた分子遺伝学

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生命誌の広がり

生命誌と関わりながら、新展開に挑戦する方の活動を紹介した2011年度の連載です。

CARD

記事のエッセンスが詰まったカード型の読みもの
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2011年年間テーマ

遊ぶ

愛づる、語る、観る、関わる、生る、続く、めぐる、編む・・・こうして並べると生きもののさまざまな面が見えてきます。東日本大震災とそれによって起きた原子力発電所の事故があった今年は、「生きる」についてこれまで以上に真剣に考えなければならない年になると覚悟をしながら、「遊ぶ」としました。生きものは精密でありながら遊びがあります。「いい加減さ」「ゆらぎ」と言ってもよいかもしれません。しかも私たちは、「遊びをせんとや生まれけむ」なのです。真剣に考えるということは、もっと「遊び」を大切にしようということかもしれないと思っています。合理の権化である機械にも遊びが不可欠です。いつも言葉を決めたら辞書を見ます。「遊ぶ」もたくさんの意味がありました。

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