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研究館より

表現スタッフ日記

2026.08.04

片付けが問いかけてきたこと

ある時、自宅の部屋を見渡して「片付けは生きていく上でとても大切な力なのに、どうして自分はこんなに片付けが下手なのか」と思い、片付けの本を何冊か読んで勉強をしたことがあります。物の量と、部屋の広さとの関係(収納場所の許容量)。物ひとつひとつに置き場所、住所をつくる。置き場所を作れないものを買わない。使わないものは捨てる。ものを捨てる時、とてももったいない気持ちになるので、捨てることになりそうなものはなるべく買わないようになりました。さまざまな考え方を頭に入れ、勉強する前より少しは部屋が片付くようになったかもしれません。とはいえ初めて「かたづけ山」に登るために靴を履いたくらいのレベルです。この山は高く険しいのです。

先日ふと、「いつかこんな部屋に住んでみたいと思っていたその“いつか”なんて、永遠に来ないのではないか」という考えが頭をよぎりました。引っ越しも考えましたが、まずは今の部屋での最高を目指してみよう、やってやんよ!と謎の気合いが入り、全面的に部屋の構成を細部まで見直すことにしたのです。これまで守りに入っていた片付けが、攻めの片付けに転じました。マイナスから0にするのではなく、部屋を制作するのです。熟考に熟考を重ね直面したのが、「この場所では何を一番大切にしたいのか」という問いでした。それが決まらないと、本質的な意味で、部屋はつくることができません。これまでのような、辻褄合わせの、場当たり部屋にはしたくないのです。この問いが、なかなか深いもので、自分はこの先ここで何をするのか、どのような時間を過ごすのか、プライベートの時間の使い方を根本から見直す必要に迫られました。現在はまだこの問いとにらめっこしているところです。

表現セクターでの仕事も同じことをつきつけられます。この場所で、この時間を使って、本質的にしようとしていることは何なのか。目の前の仕事に追われて、やったつもりになって、大切な事を置き去りにしてしまわないようにしないといけません。