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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【人と話すことで進む研究?】

益田真都香 みなさま、こんにちは。私がラボ日記を書かせていただくのは今回が二回目になりますが、今回はちょっとBRHから離れて、私が最近外で行っている活動についてお話したいと思います。
 ここ数ヶ月は、本当に多くの人と触れあい、自分の研究を話す機会が多く、阪大のサイエンス・コアという6人程度をグループとし、学生同士で研究に関連した発表を行わせるプログラムに参加したり、それ以外にもインタラクティブセミナーで他研究室に受け入れていただいたり、中間発表が行われたり・・・もちろん就職活動では自分の研究を話す場が大いにあります。はたまた、「研究発表」を意識しないでも、ふと学生同士で話すだけでも研究の話に進んでしまうことは、研究をしているものの性として仕方が無いことなのでしょうか。そのような機会が、ここ最近で驚く程ありました。
 そのような機会を重ねるなか、人に研究を話すことで視野がどんどん広がっていく感じがします。普段はカエルに卵を産ませ注射したり、大腸菌に遺伝子を入れたりという日々が忙しく、これを契機にと、己の研究をじっくり見つめ直すことが出来たからかも知れません。
 まず一回目は自分で話をどういう風にまとめようかと考えるとき、二回目は質問を受けたとき、三回目はその質問をラボに持ち帰って議論するとき。少なくとも計三回のアハ体験(ちょっと古い)が起こります。申し訳ながら、そのとき「なるほど!」と思えた質問でも、後でよく議論してみると違う視点の意見が出ることも。直接研究の参考になることは少ないのですが、予想外の視点が、とても新鮮でたまりません。
 ついつい考えてしまうのは、私は自身の研究を「面白そうに」話せているか、というところです。私自身はテーマを面白く感じていても、内部構成から表情や態度にまで、理論的なことが先走ってどうにも出にくいような気がしています。機械的な話にならないか、面白さが伝わるか(めざせ橋本さん)が今後の課題でもあります。
 特別な構成・手法は用いないにしても、話し手が自身の研究を楽しんでるということがよく分かる事がありました。それは単純に、相手が研究を話す際に顔をほころばせたり饒舌になることで「ああ面白そう」に話すなぁと思え、ついつい引き寄せられてしまいました。
 手法も分野も目的もまったく違うはずなのに、そこだけはよく分かる、ってなんだか不思議じゃありませんか?

[カエルとイモリのかたち作りを探るラボ 益田真都香]

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