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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【はじめまして】

山岸 敦
 皆さん初めまして。4月からSICPのメンバーに加わった山岸です。新人としては多少年齢が上ですが(20代ではありません)、先輩方からひとつひとつ仕事を教わりながら、「科学を表現する」ことを実感し始めています。実は出身が隣の市で、JT生命誌研究館には設立当初から見学に来ていました。その後大阪を離れましたが、生命誌研究館の活動にはいつも気になっていて、季刊誌を取ったり、帰省の折にサマースクールにも参加しています。
 ここにたどり着くまでは、自然科学(発生生物学)の現場に7年、人文科学(科学コミュニケーション)の現場に1年半ほど関わる機会がありました。大学院生の時には、奨学金生活が苦しくなって高校で生物の非常勤講師を1年間したこともあります。最初の授業をする前に他の先生に教え方を相談したら、「あなたが今まで生物を学んできて得た、自然観や生命観を生徒にぶつけて下さい」と、逆に難しい課題を渡されてしまいました。確かに自分は生きものが好きで研究をしたいと思うようになり、子供の頃素朴に見ていた「生きもの」を、研究の目を通して見たらまた違う驚きがある、ということを経験していたつもりでした。しかしその体験を人に伝えるには…。この頃から、自分が得た知識や考えたことを伝えるにはどうすればいいのか、ということを考えるようになりました。
 何かを作り出し、外に向けて発信するという活動をしているところはどこでもそうだと思いますが(マスメディアだって、製造業だって、研究機関だって…)、外から見ているときには分からない、楽しさや苦労があります。幸いSICPセクターでは厳しく、たの(も)しい上司にも恵まれましたので、他のメンバーとともにSCIPの活動を楽しく盛り上げていきたいと思います。
 それでは、これからよろしくお願いします。


[山岸 敦]

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