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2022.02.03

仮想と現実の境界線

参照記事「研究館より」

飲過亭有忠

近年のハードウェアの処理能力と通信環境の進歩によって、メタバースが大きく取り上げられていますね。
ですがメタバースはどこまで進歩してもあくまで「仮想」であって、現実とは異なります。
我々はアナログかつ現実の世界で生まれ育ち死を迎える生き物ですので、メタバースとの境界線が無くなることはあり得ません。
ですが社会全体として仮想現実万能みたいな風潮が進むのは非常に危ないと思います。
「人間そのものが生きものの感覚を失っていく」と言うことは「生きる能力が失われる」と言うことではないでしょうか。
考えなくなって仮想現実に安易に解を求める世の風潮は、人間の滅亡時期を早めるだけでしょう。神がそれを望まれているのなら別ですが。
私は「なぜだろう」と自分で悩むのが大好きですので。

2022.02.03

1. 中村桂子(名誉館長)

 飲過亭有忠様
  メタバースはどんなによくできても仮想であることはおっしゃる通りです。けれども、生まれた時からその世界に入り込んだら、人間の体、とくに脳がどのように出来上がるかはわかりません。もちろん、今こうなると分かるわけではありませんから、やってみなければ分からないというのが答えですけれど、それでよいというほどに私はある種の技術と経済を動かす人を信用していません。できることだけやる人たちだというということは、いやというほど見せつけられていますから。外側に大きな未知の世界があることを思い、それに対して謙虚になることをせずに突っ走るのはどうしたものでしょうか。
 愚直に、生きものであるヒトに目を向けて行こうと思います。
                    中村桂子    

2022.02.09

2. かも

ちょっと気になったので。
少し前に、同年代の友人から、「これからコンピューターがどんどん進化して、脳みそにある情報を全部記憶させてしあったら、そのコンピューターが俺が死んだ後もその心を引き継いで判断したり感情を持ったり理解したりで来るのかなあ」という質問を受けました。
それに対する私の答えです。最近の研究によると、どうも人間というのは、体中のあらゆるところに、ローカルのコンピュータのような機能を持っていてそれがあらゆる機能をコントロールしたり、心の動きや感情や、情感に影響を与えてているらしいということが解って来たようだ。
脳みそが全部支配しているのじゃなくて、心臓も肝臓も腎臓も、皮膚もあらゆる機関がそれぞれに影響し合って、人間の感情や、情動を支配しているらしい。
だから、脳みそだけ切り取っても、それで何もかも引き継げるというものじゃないんじゃないか、という風な話をしたことがあります。
だから、メタバースといえども、それは意識下の話であって、人間の行動や情動や、感情などの心の動きの全部が、体全体のコンピューターの連携の総体として出現するとしたら、もっと違った世界が見えるかもしれないですね。
それと、一方で、メタバースという言葉で思い出すのは、昔見た「光の旅人」という映画です。宇宙人が、意識を飛ばして、地球人の心の中に忍び込んで、その地球人を動かすという風な話でした。意識を飛ばすという構造体を獲得すれば、それが宇宙を旅する可能性も生まれるのではないかとふと考えたりします。
質量がない飛行体である意識で空間移動が可能になればあるいは宇宙人に会えるかもしれないと思うのですが。わけわかめでごめんなさい。

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