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2026.03.11

人間は強いという思い込み

参照記事「研究館より」

丹藤由希子

「経済成長」という言葉に違和感を覚えます。人口が減る一方の日本で、いったいどこまで成長する必要があるのでしょうか。無限の経済成長を実現させること自体が、生き物としての行為から逸脱しているのではないかと思ってしまいます。
 東日本大震災直後、被災地では人々が支え合っていました。家も何もかもなくなった、ある意味では「弱い」存在になったともいえる人々が立ち上がっていく姿は全国民が15年の歳月の中で目にしてきた通りで、それこそが人間の強さだと感じます。
 人間は強いという思い込みが世界的に横行しているようで、震災と原発事故を経験した日本も、あまりよい方向に変わっているような気がしません。それでも、生命誌への関心が確実に高まっていると感じることは、一つの救いであり希望です。そこから、最もやりがいのある挑戦が生まれてくる気がします。

2026.03.12

1. 中村桂子(名誉館長)

丹藤由希子様
 おっしゃる通り、何時までも成長という事はあり得ませんね。そもそも地球という星での生き方は、ある範囲内での循環でしか続かないことは明らかです。
 経済学の専門家も、アベノミクスと呼ばれた経済のありようは、決して人々を幸せにするものではないことが明らかと言っているのに、なぜ成長とか強いという言葉で、間違った方向に行こうとするのでしょう。様々な意見を聞いていただきたいと思います。最低限、戦争につながる道は歩かないよう。「ママ、戦争止めてくるわ」を、自分のできるところでする。生命誌は小さいけれど、その一つとして続けて行こうと思います。よろしくお願いいたします。
                    中村桂子

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