図7 始原生殖細胞(PGC)で
   インプリンティング遺伝子が受けるメチル化
 胎児期の生殖細胞でおこるゲノムインプリンティングの目印の消去と刷りこみなおしは、遺伝子(PEGMEG)の一部分に存在するDMR(Differentially methylated region :父母由来のゲノムでのメチル化の差を示す領域)でのメチル化状態と協調して起きる。遺伝子のはたらきを抑制する(つまり遺伝子の転写を抑制する)目印つけはDMRのメチル化によって起こり、逆に、抑制をとる目印はずしは脱メチル化によって起こる。このとき、メチル基はCG配列のC(シトシン)にくっつき二本鎖DNAに突出した立体構造をとって転写因子の結合を防ぐと考えられている。図では、胎児期10.5日から12.5日までのPGCにおける、2つのインプリンティング遺伝子のメチル化状態を解析した結果を示している。赤丸はメチル基を、黄色はメチル基が修飾されるシトシンの位置を示す。胎児期10.5日目の刷りこみがはじまる前のPGCでは、体細胞と同じように、父親由来の染色体ではMEGH19)が選択的にメチル化され、母親由来の染色体ではPEGPeg5/Nnat、)が選択的にメチル化されている。つまり、父親由来の染色体ではPEGははたらきMEGははたらかない父親型刷りこみが保たれ、母親由来の染色体ではMEGははたらきPEGははなたらかない母親型の刷りこみが保たれている。ところが10.5日から12.5日までの間に、DMRでは急速に脱メチル化が進む。その進み具合は遺伝子、個々のPGCによっても異なる。 

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