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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【オオヒメグモが世界に紹介されました】

2012年10月1日

小田広樹

8月1日付けの国際専門誌Developmentに“オオヒメグモ”が紹介されました。著者は私たちではなくヨーロッパの研究者ですが、私たちの一連の研究が大きく取り上げられ、解説されています。私たちが約13年前に将来性を見出し、独自にこつこつと開拓してきたオオヒメグモの有用性が世界に認めてもらえたのではないかと思います。

オオヒメグモは日本だけでなく、アメリカやヨーロッパなどでも普通に見られる種なので世界中のどこの研究者もすぐに研究を始められます。昨年、「この5年間で節足動物5000種のゲノムを読もう」というプロジェクトが世界の研究者の間で組織され、オオヒメグモもゲノムプロジェクトが開始されています。来年の2月にはオオヒメグモの研究者が集う初めての会合がイギリスで開かれる予定です。私たちの研究室で小さく始まったオオヒメグモの研究が大きく広がり、新たな転換点に来ているように思います。

「私たちにしかできないことは何か?」と考えさせられます。研究者としては個性を磨きたいし、それでいて他を引きつけるものを求めていきたいと思います。

[ ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ 小田広樹 ]

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