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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【生命誌トランプ】

板橋涼子
 新年おめでとうございます。皆さんはお正月をどのように過ごされましたか?私の家では、正月には必ず家族全員が集まり、お正月の特番テレビをみたり、お鍋をしたり・・。とにかく家でゆっくりします。子供の頃は、母親と三賀日分の献立を考え、お菓子を買いだめして(年末にまとめて買いに行くのが何よりの楽しみ)、備えたものでした。
 正月に我が家では白熱する遊びがあります。トランプで「カブ」というゲームです。4種類のカードの中から一枚を選び、親から1〜2枚のカードをひいて、最大9に数字を近づけさせるという単純な遊びです。負けると両親にお年玉を回収されてしまうことになるのでそれなりに熱が入ります。10円、20円の単位で賭けるため、損害はそれほどないですが・・・。
 そんな我が家の風物詩にちなんで、今制作中の「生命誌トランプ」について少しだけ宣伝しておきます。もともとSICPセクター、元チーフの工藤さんが考えた企画で、現在私が引き継いで進めています。生命誌のお散歩、生命誌絵巻の魅力を是非ご家庭でも体感してもらいたいということで企画が始まりました。地球上の生きものは大きく6グループ、真正細菌、古細菌、原生生物、菌、植物、動物に分けられますが、それをダイヤ、スペード、クローバー、ハートに表し、生きものが誕生してから38億年の時間と空間をエースからキングを通して体感してもらうというものです。現在生きている多様な生きものが、どのような道筋をたどって今に至るのか。私たちにどうつながるのか。生きものの進化は山あり谷ありで、一気に栄えた時もありますし、大絶滅した時もあったことでしょう。6つのグループの生きものたちの盛衰をトランプの各マークの大きさを変えることでダイナミックに表し、その時代に生きた生きものの姿(総勢100種類程)をイラストで描きました。七並べをしならが、ポーカーをしながら、そしてカブをしながら・・・遊びながらにして、38億年続いた生きものたちの進化の物語を読み解く不思議なトランプ。ご家族と友人とで是非お楽しみ下さい。今年の春には完成予定。あともう一踏ん張りです!


 [ 板橋涼子 ]

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