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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【よくあるお問い合せ】

今村朋子
 いよいよ梅雨入りですね。この時期になると、BRH前に植えられているアガパンサスのつぼみ(タマホコリカビのような形)の成長が早く、雨が降るたびに大きくなるのを楽しく眺めて通勤しています。
 SICPの日常業務として、館内案内があります。BRHは開館中はどなたでもご自由に見学していただけますが、事前に予約があれば、私たちスタッフが展示の解説をしています。実は、今日の午前だけで6件の問い合わせがあったのですが、よく聞かれて困るのが「何時間で終わりますか?」という質問です。BRHの館内展示ガイドは、「何時間でも」です。特に決まったコースがあるわけでも、台本があるわけでもありません。研究で何がわかってきたのか、どういう面白さに注目して、展示にどう表現しているのかをスタッフが語り、分からないことも含めて、生きものって何なんだろうという、基本的な問いを来館者の方と考えていくことだと思っています。
 ですから、同じ展示でもスタッフの個性によってまったく違う角度から解説しますし、来館者の興味によっても、話がまったく違う方向に進みます。「今日は見どころだけ聞きたい」という方には、概要だけを30分で説明することもあれば、お互いくたくたになりながら3時間を越えての徹底論争(?)になることもあります。無理矢理に平均的な時間を割り出すと1時間30分くらいですが、その後お一人で何時間も展示をご覧になる方もいますし、展示ガイドの「標準時間」は存在しないのです。
 決まった答えがあるわけではないので、こちらの説明で逆に戸惑われる方もいらっしゃいますが、少しでも展示ガイドに興味を持ったら、どうぞお気軽にお問い合せ下さい。個性豊かな展示ガイドスタッフがお待ちしております。

 [ 今村朋子 ]

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