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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【研究と表現のセミナー】

山岸 敦
 先月のラボ日記でも学会参加の報告がありましたように、秋は学会やミーティングなどのシーズンです。私もなるべく取材に出かけたいのですが、年度の上期と下期の境目はなにかと用事ができてしまい、なかなか出張することができません。そこで、というわけではありませんが、こっちから話を聞きに行けないのなら、研究者の方に館に来てもらうという方法があります。外部研究者セミナーです。
 多くの大学や研究所で行われているように、BRHでも主にラボセクターが主催して外部の研究者に1時間ほどのセミナーをしていただく機会を設けています。各ラボの研究に関わりのある方にお願いをすることが多いですが、やはりテーマや方法論など、新鮮な刺激を受けます。若い方にとっては(私も若いですけど、学生さんとか)、このような場で臆することなく講演者に質問できるようになるというのが、研究者としての修行の一つです。
 今月は嬉しいことに、そのようなセミナーが2週連続で開催されます。1つ目は、遠くイギリスから別件の国際会議で来られる方が、ラボを訪問し最近の研究について話して下さいます。当然同時通訳はありませんが個人的にも以前から非常に興味を持っていたテーマなので、なんとか聞き取れる、、、といいのですが。
 もう一つは、SICPセクターが主催してミニ・ワークショップを開催します。板橋さんが今取り組んでいる「生きものの上陸」展企画を紹介し、テーマの一つ昆虫の上陸と多様化について、蘇ラボからの研究報告と、館外の発生研究者を交えて議論を深めたいと思っています。このような研究と表現を組み合わせた催しは、過去にもいくつか試みていました。私もこれまでの取材で、「この人とこの人の研究を、こんなストーリーの中で表現してみたい」というアイデアがいくつか湧いてきています。まずは今回を皮切りに、私たちにも研究者にも刺激となるようなセミナーを考えていこうと思います。

 [ 山岸 敦 ]

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