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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【マーブルくん参上】

2017年5月1日

平川 美夏

現生の肺魚は、2目6種で、オーストラリアハイギョが1目1種、南アメリカハイギョ1種とアフリカハイギョが4種で1目になります。ウィキペディアによると化石種は280種だそうなので、絶滅してしまったのか、上陸してしまったのか、今では希少な種と言えます。

さて生命誌研究館の人気者の肺魚に新しいお仲間が登場しました!アフリカハイギョの1種プロトプテルス・エチオピクス・コンギクス(Protopterus aethiopicus congicus)です。体の模様から英名がmarbled lungfishということで、愛称はマーブルです。長いヒレを自在に動かしてゆうゆうと泳ぐ70センチの巨体は圧巻です。このエチオピクス、ゲノムの大きさが1330億塩基(!?)とか、最大2mに成長するとか、大物感を裏付ける情報もあり、どんな風に紹介していこうかと考え、ワクワクしています。やってきた数日は警戒していたのか、人が近づくとせわしなく泳ぎ回っていましたが、今はもうマイペースで、来館者の方にご挨拶で寄っていくこともあります。好物は煮干しです。てっきり肺魚は、本来生き餌をあげるものと信じて貝やらエビやらを育てていたのに、煮干しだなんてちょっとショックです。でも素早く飛びかかるように食いつく姿をみると、相手は生きていると感じているのかもしれません。

ところで、お隣のオーストラリアハイギョのアボカドくん、姿が見えるのかはわかりませんが、マーブルくんが寄ってくるとするする後ずさりして、反対側の隅に逃げてしまいます。怖がってストレスになっていないと良いのだけれどと心配していたら、時々こっそり寄っていって様子をうかがっているようです。試しに煮干しをあげてみたところ、こちらも美味しそうに食べました。

研究館はゴールデンウィークの祝日は開館しています。ニューフェースのマーブルくんに是非会いにいらしてください。不思議な動きでつい見入ってしまいますよ。


こんな感じでご挨拶。

[ 平川 美夏 ]

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