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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【「4月26日のシンポジウムに是非ご参加を」】

2014年2月28日

小田 広樹

今度の4月26日(土)に「系統関係、形態、生態をむすぶ新ゲノム時代の進化学」と題して生命誌研究館内でシンポジウムを開催します。BRHの20周年を記念したイベントのひとつで、第一線で活躍する研究者をお招きして、BRHの研究者も含め、それぞれの進化学研究を分かりやすくお話していただくともに、進化学研究が持つつながりの広さや奥行きの深さを体感できるような議論を交わすことができればと考えています。詳しい内容は、近日中にホームページにアップしますので是非ご覧下さい (http://www.brh.co.jp/event/others/)。

シンポジウムは二部構成になっていて、私たちの研究室は、「細胞のつながり方の進化と表現型の進化」と題したセッションを主催します。細胞と細胞が物理的につながる仕組みの獲得は多細胞体制をもたらしたと考えられますが、このセッションが注目したいのは、その多細胞化でははく、多細胞体制が成立した後も細胞と細胞をつなぐ仕組みが大胆に変化し続けたという事実です。単細胞体制から多細胞体制への変化は、形に表れる見た目(表現型)の変化が分子レベルの変化と結びつけやすく進化学の問題として頻繁に取り上げられてきましたが、細胞のつながり方が分子レベルで変化したとしても、見た目の形にどのような変化が表れるのかは想像しにくいため、これまでこの問題が取り上げられることはほとんど有りませんでした。しかし今回、この問題にあえて踏み込みました。その理由は、進化学におけるその問題の重要性を再認識させるような研究の芽が徐々に出てきているからです。私たちの主催するセッションでは是非、その芽を感じていただき、議論に参加していただけたらうれしく思います。

[ ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ 小田 広樹 ]

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