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みんなの広場

生命誌について

2023.10.11

まっすぐ立って、横につながる。

参照記事「研究館より」

こう

奥井かおり様が7月の表現スタッフ日記で、齋藤様は
まわりのやる気のムードメーカーという所感を読みました。

大江健三郎氏が“良い人間の条件”として
 とにかく、人間はまっすぐ立っていればいい。自立して
 しかも横につながることができる人がいちばんいい。
 ・・・と、お話されていましたが
これは表現Gとしても、そのまま当てはまると思います。

① まっすぐ立つ。

  私は、人の心や行動に“なぜ”を感じることが多く
  以前“裸のサル”で知られるデズモンド・モリスの著作を
  何冊か読みあさったことがあります。
   “何かを大好きになることは、生命の謎”
  そう考えたことはなかったですが、確かにそうですね。
  ゲノム脳科学など研究が進んでいると聞きますが
  近い将来、研究館で“心の表現”をして頂きたいですね。
  例えそれが現時点で、こんな研究もあるING表現でも
  視聴者にはテーマや現状がわかり価値があると思います。

② 横につながる。

  生命誌絵巻は、人は生きものを下に観るのではなく
  生きものの世界に入って、中から目線で学習しようという
  意図もあると思いますが、これを一皮むいて
  観察・体験するのはスポット研究館だけでは不可能です。
   一方、魚・虫・鳥・緑と花・・・を個別・専門的に
  研究・一般公開しているところが少なからずありますので
  生命誌の考えに共感される研究スポットと手を組み
  研究館がハブとなって、ネットワークを形成・相乗効果を
  あげるという道筋もあるかなと思います。
   例えば、西宮の貝類館へ行き、泳いでいるオウムガイが
  餌を食べているのを見ると、一瞬 2億年前を感じます。

“科学を文化にする”創業理念をこれからの若い方々が
 どのように表現されていくか、楽しみにしています。

2023.10.21

1. 齊藤わか(表現を通して生きものを考えるセクター)

お読みくださり、ありがとうございます!大江健三郎先生のそのような素敵な言葉を初めて知りました。教えてくださってありがとうございます。

私は心の表現にはとても興味があります!脳科学は活発な分野ですから、同じように心に興味をもつ方は多いのだと思います。研究がたくさんありすぎて、調べれば調べるほど、「心」と呼ばれるものの輪郭が、よくわからなくなるのですが…。また科学は再現性を重視するので、ヒトという生物に迫れたとしても、一人ひとりの感じ方や好みの違いを説明してくれることはないのではないかと思います。でも私は逆に科学のそういうところが好きです。個の違いなどを飛び越えて、想像もしなかった普遍性を示されると「そうだったのか!」と嬉しくなってしまいます。

生きものは存在そのものが力強いですね。当館は生体展示が少なく、映像やハンズオンなどの表現で、目に見えない分子の世界や、何億年も昔の進化の場面を想像してもらう展示がメインです。私は想像していたことや知識として持っていたことが、目の前の存在や経験と重なった時、強く心を揺さぶられます。勝手ながら想像するに、こう様は生きて餌を食べるオウムガイをご覧になった時、ご自身の中にある思いが目の前の光景と結びついて、2億年という時間をイメージされたのではないでしょうか。私もそんな風に知と経験が結びつく瞬間を、人生の中でたくさん味わいたいなと思っていますし、それをしてもらえる仕掛けができたらいいなと思っております。

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