その他
2025.09.02
夏休みの「ずんだ」作り
丹藤由希子
夏休み、子どもと一緒に「ずんだ」を作りました。茹でた枝豆を鞘から出して、さらに一つずつ薄皮もむいて、すり鉢ですりつぶして、きれいにつぶれたら砂糖と塩で味付けして…。枝豆が大量だったこともあり、たっぷり2時間かかりました。団子も作ってずんだをのせたら、それはおいしいずんだ団子が出来上がりました。これをいくらで売るか子どもに聞いたら「一万円!」と答えたのには笑いましたが(お店で買えば数百円です)、それだけの労力だったのでしょう。逆に、なんでお店ではそんなに安く買えるのだろう?なんてあれこれ話が膨らみ、面白い時間になりました。多くのものは買えば手に入る時代、だからこそわざわざ作ることが必要なのかもしれません。
自分で作って食べた時の記憶は、その時の風景や気持ちとともに自分をつくるものになります。ずんだの作り方の歴史なんて、40億年の生きものの歴史の中でたった一瞬に過ぎませんが、このような経験を重ねて少しでも自分が歴史の中にいることを実感し、それをつないでいってもらえたらと思いました。
親のエゴかもしれませんが。
2025.09.02
1. 中村桂子(名誉館長)
丹藤様
ずんだ団子、おいしそうですね。でも、一万円払わないと食べられない・・ちょっと考えます。実は、昨日山形県の鶴岡から送っていただいた「だだちゃ豆」を夕食にいただき、幸せを感じたところです。まだ冷蔵庫にあるので、ずんだにしてみようかなと只今考慮中です。
お子様と一緒につくることそのことが楽しいんですよね。子どもが小さい時は、大変さが表に出ますが、実は一緒に楽しませてもらえる時間はそう長くはないことが、後からわかります。手をかけることが悪いことのように言われる昨今ですが、そこに生きる本質があることを忘れないようにしたいですね。
手をかけずに、AIに文を作らせていたら、人間の大事な喜びが消えること忘れないで欲しいです。
中村桂子