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研究館より

表現スタッフ日記

2025.07.15

初めまして!

2025年7月より表現を通して生きものを考えるセクターに入りました、望月アミです。
私の専門分野はサイエンティフィックイラストレーション(SI)です。きっと聴き馴染みのない方がほとんどだと思います。SIとは、科学的な情報を伝えるために描かれた絵のことです。特定の画風があるわけではなく、シンプルな図からリアルなタッチのイラストまで含まれる幅の広いジャンルです。理科の教科書に載っているDNAのイラストや恐竜図鑑に載っているティラノサウルスなどをイメージしてもらうとわかりやすいでしょうか。

館内にもSIは沢山使われています。展示の解説に使われているイラストはもちろん、2階で展示されている「生きもの上陸大作戦」のイラストや「生命誌の階段」に飾られている菊谷詩子さんのイラストもそうです。「生命誌絵巻」も生きものの誕生や今までたどってきた長い歴史について伝えるための作品なので、SIと言えると思います。
私は動物が好きなので、主に動物に関するSIを描いてきました。現在修士課程の2年に在籍していて、修了するために提出する作品(修士制作)のために、絶滅した日本固有種の復元画制作に取り組んでいます。

SIの魅力は社会と科学をつなげる「架け橋」になるところだと思っています。
絵は世界共通の言語です。知らない言語の説明書でも、絵や図があると直感的に理解できるようになりますよね。そんな風に、その分野に詳しくない人にも伝えたい内容の面白さや魅力を伝えるツールとして、SIは機能します。私は知ることが好きなので、知らない世界を教えてくれるSIに魅力を感じています。絶滅した生きものの復元画を見て「かつて地球にはこんな生き物がいたんだ!」と興味を掻き立てられたり、身近な生きものの体の構造について、「そうなっているんだ!」と発見や驚きを感じられて面白いです。

私はSIを通じて、面白いこと、興味深いことをたくさんの人に伝えるという仕事に興味を持つようになりました。表現セクターはまさにそんな仕事を担う部署だと思います。
情報に溢れる現代社会だからこそ、伝えたいことをうまく整理して、なるべく沢山の人に届けるために工夫する仕事というのは重要なのではないでしょうか。

ここでの様々な仕事を通じて表現セクターのような「架け橋」になる仕事がいかに大切か、多くの人に感じてもらえるような仕事をしていきたいです。
研究とは距離のある一般の方にはもちろん、研究に携わる方にも我々の活動に注目してもらえるよう、精一杯頑張ります!