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生命誌絵巻

多様な生きものが長い時間の中で誕生した歴史と関係を表現

1Fエントランスホール

生命誌の考え方をどなたにもわかっていただけるように、しかも美しく表現しようと思い、開館時の1993年に描いたのが生命誌絵巻です。
生命体の基本である細胞内のDNAをゲノムという総体として捉えることで、生命とは何かという知を組み立てるには、まずゲノムに書き込まれている生きものの歴史と相互の関係を読み解かなければなりません。扇の形をした「生命誌絵巻」には、地球上でこれまでに生きた、そして今生きている生物の歴史と関係を描いています。(協力:団まりな、画:橋本律子)

みどころ01

扇の天は現在の多様な生きもの

右端にいるのは単細胞のバクテリア、左端には私たちヒト。現在地球上には、5千万種以上の生きものが暮らしていると言われ、現代生物学はこの多様な生きものがみな細胞でできている、そこには必ずDNAが入っていることを明らかにしました。

みどころ02

扇の要は38億年前の祖先細胞

38億年前に全ての生きものの祖先となる細胞から、さまざまな単細胞生物が生まれ、10億年ほど前に多細胞生物が出現し、多様な姿形をした生きものが現われます。5億年ほど前に上陸する生きものが現われ、その子孫は陸上生活に適応しながらさらに多様化して、現在見られる豊かな生態系を生み出しました。

みどころ03

すべての生きものは38億年の歴史をもつ

扇の縁に並んだ生きものは全て、生命誕生を示す扇の要から等しく38億年の距離にあります。あなたのまわりにいる生きものは、全て38億年の歴史を背負って今生きているのです。

みどころ04

人間も生きものの一つ

私たち人間はヒトという生きものとして、他の生きものと38億年の歴史を分かち合い、この扇の中にいます。人間だけは扇の外の上の方にいて生きものたちを支配していると考えてはいませんか。扇の中で賢く生きる。生命誌が考える人間の生き方です。

解説

進化(evolution)は展開するという意味であり、絵巻をひらく時にも用いる言葉であることを知り、これだと思いました。進化の進という文字に惑わされて、よりよくなるように考えがちですが、生きものの歴史は多様化であり、まさに展開です。絵巻は、時間を感じる日本文化特有の物語の表現であり、時間に注目する生命誌の表現にピッタリです。絵巻を見ていると、実験室に閉じこもらず自然に眼を向ける気持ちになります。自然界の生きものを見つめてのさまざまな研究成果を絵巻の中に書き込みながら、生きものの歴史物語を読んでいきます。

3つの表現の統合化

開館時から10年毎の節目につくった3つの表現「生命誌絵巻」「新・生命誌絵巻」「生命誌マンダラ」を統合しました。それぞれの表現に動きを与え、その考えをより具体的に伝えます。統合図の円錐の中心軸と底面の放射方向の軸は、それぞれゲノムが生きものの時間と階層とを貫くことを示しています。この表現を総合知を探る一歩にしたいと考えています。

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