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見えてきた進化の姿 -オサムシ研究からのメッセージ

2000.4.25~2001 1F展示ホール

JT生命誌研究館で、6年をかけたオサムシ研究が終了しました。
オサムシ研究は、オサムシという昆虫がどのように生まれ、どのように多様化してきたのか、その進化の道筋を探る研究です。
世界中の研究者、愛好家と協力して、世界のオサムシを採集し(35ヵ国から2000個体!)、その一匹一匹のDNAを解析して、オサムシの系統樹を描きます。そこからは、思いもかけないことが分かったのです。
まず、虫の歴史と、地球の歴史が、見事に重なりました。系統樹から推定されるオサムシの分岐年代と、大陸移動など、地史の年代が一致するのです。小さな虫が、大きな地球の変動を教えてくれるとは・・・!
また、進化は、小さな変化の積み重ねで、少しずつおこると考えられていました。ところがオサムシでは、急激に姿が大きく変わる例が見つかりました。しかも、これはオサムシに限らず、おそらく、他の多くの生き物でも同じなのです。
オサムシの展示は、虫の話だけではありません。全ての生き物、それを育む大きな地球の、46億年の歴史に思いをはせてください。

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