1. トップ
  2. 語り合う
  3. 【ばたばたした季節に】

ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

バックナンバー

【ばたばたした季節に】

金山真紀 暖かくなったり寒くなったり、揺れる季節の間に、私の研究室も様々なことがここ数ヶ月でありました。
 うれしいことがいろいろありました。特に、研究員の秋山さんと小田さんの論文が無事に掲載に至ったことです。とてもエキサイティングなお仕事でしたので、時間を丁寧にかけられた分、私自身ほっとしています。
 また、少し寂しいことですが、先輩の春田さんが3月で無事に研究をまとめられ、卒業されました。4年間一緒に議論してきた先輩がいなくなるということにぽかんとした不思議な気持ちが残っています。新天地でも彼なら立派にやっていかれることと思います。それと同時に新しい修士一年としての西口さんが入ってこられました。一緒に研究のできる学生の仲間がいることがありがたいです。
 私はというと、就職活動を続けながら、研究も並行しているので、いつもぐるぐると頭がついていかないこともしばしばです。小田さんが今年から研究セクターをまとめられる主幹になるということで、いつもにまして忙しくされています。私ができることとして、せめて研究の面ではご心配をおかけしないように頑張りたいと思います。私は「オオヒメグモの頭における体節形成の仕組み」について研究しているのですが、実は、少しずつ良い兆しが見えてきました。このことをお伝えできる日が来ること、とても楽しみです。皆様が研究館に遊びに来られたときに、より良い形でお伝えできますように、日々励んで参ります。
 今年の春はいつもよりましてせわしなく、ばたばたとしながら動いていきます。さくらをじっくりと眺める時もない、そんな私ですので、今年はさくらへの思いが少し変わっていました。
 今までは新学期を祝福しているさくらのイメージでした。でも今年は、私に勇気をくれるさくらなのです。頑張れ頑張れと、自分の大切な花びらを散らしながら、時にはくじけそうになる私を応援してくれるさくらなのです。そして、花が散った後は、緑のトンネルをつくってくれるはずです。
 就職活動や研究等、色々乗り越えなければならないことも多いですが、今日も元気にクモの卵の秘密に向かいあいたいと思います。

[ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ 金山真紀]

ラボ日記最新号へ